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活動報告 10ページ目

紙の織物

造形 個人制作 集団制作 2020年1月2週目
 
それぞれに描いた作品と、みんなで描いた作品を組み合わせて作ることで、個性がつながり、新しい模様が描かれることを体感できるよう活動しました。
 
親子・幼児は始めに「くるくるくるん」という筆で描いた線がくるくる絡み合っていく不思議な絵本を読みました。絵本のイメージに合わせて筆に絵の具をつけて細長い画用紙に「くるくる~すー」と色を塗って見せると、子どもたちはわくわくとした表情ですぐにやりたがりました。自分の身長を超えるか超えないかの長い画用紙は塗りがいがあったようで、好きな色を混ぜたり重ねたりしながらみんなじっくりと取り組んでいました。出来上がると一枚一枚が素晴らしい絵画のようで、とても見ごたえがありました。
みんなが終わった頃に今度は大きな紙が登場しました。机に広げると何やら切った跡があり、「なんだろう?」と反応する子どもたち。「これは後でひみつがあるんだよ」とお楽しみにして、まずはローラーでコロコロ色を塗りました。いろんな色をみんな伸び伸びと転がして、大きな紙はあっという間にカラフルに彩色されました。そして最後に大きな紙の切込みに最初につくった一人一人の細長い作品を織り込みました。みんなで作った作品とそれぞれの作品が合わさり色とりどりの美しい紙の織物が完成しました。


小学生は最初にみんなでひとつの紙に思い切り彩色を楽しんでから個人制作をしたほうが気持ちよく取り組めるのではないかと考え、先に切込みがある大きな紙にみんなで色を塗りました。

ローラーで力強く何度も何色も塗り重ねてみるみる深い色合いになっていくクラスが多いのが印象的でした。
そのあと、親子・幼児と同じ絵本を読んでから細長い紙をそれぞれ塗りました。自分の中の物語やテーマを描く子もいれば、好きな色を並べるように塗る子もいました。また「さっきみんなで作った作品と最後に合体させるよ」と伝えると、それを意識して雰囲気が合うように塗る子も見られました。
どのクラスも最後に自分たちの作品をみんなで作った作品に織り込んで合体させました。単体で見るとそれぞれ個性的な作品たちが、ひとつに合わさると全く違って見える面白さが感じられました。


 

建物を作ろう

造形 集団制作 2020年1月1週目
 
四角柱は安定した形、集積させることで自由に様々なものが表現できます。制作を通し素材に触れ組み合わせ、鑑賞することでその性質を体感しました。
 
新年はじめの活動は積み木です。今回は、四角という形の性質を感じて欲しいという意図も込め、四角柱の積み木を使い、「建物」をテーマに自由に積み木で遊びました。いつもと違いマットを敷き詰めた広い空間に、制作のイメージが広がるよう壁面は様々な建物の写真が飾っておきました。子どもたちは活動が始まる前から興味を示し「積み木でこれを作るのかな?」と作るものに思いを馳せたり、写真の中から好きな建物を選んだり、早くやりたいと、楽しげな雰囲気の中活動がスタートしました。親子幼児は初めにいろんなどうぶつさんたちのお家が出てくる絵本を読みました。あったらいいなと思う建物を作ろうと呼びかけると絵本のストーリからイメージが広がったようでした。「うさぎさんのおうちがいい!」「いちごハウスを作ろう」など自分の想像するオリジナルの建物を作る子もいれば、写真から発想を膨らませてお城やスカイツリーなどを作る子もいました。建物を作ったら、建物同士をつなぐ道や周りの景色なども作っていきました。それらによって個々の作品同士が繋がることで調和が生まれ、出来上がる頃にはアトリエの空間いっぱいに町のような世界のような、一体感のある積み木の世界が広がっていました。


小学生はテーマのみを伝え、作りたい建物を自由に作ること、イメージが掴めない場合は写真を参考にしてよいことを呼びかけました。

実際に行ったことのある場所を思い出しながら記憶を頼りに作る人や、誰かと一緒に話し合いながら1つのものを作り上げる人など、建物選びだけでなく作品との向き合い方にもそれぞれの個性が光りました。自分の作りたい建物づくりが終わったら、周りの人の建物との間に木や国境を作ったり、作ったものの設定を考えたり、次々湧き出る自由な発想に比例して、アトリエ一面に積み木の作品がどんどん広がっていきました。
どのクラスも、作りたいものに向かっていく中で自然に他の人の作品と出会い、作品の世界が広がりました。自由に遊びながら一緒に作る楽しさを感じられる活動となりました。


 

三角ツリークッキー

料理 造形 集団制作 2019年12月3週目
 
形のテーマ三角、季節からイメージするツリーのお菓子をつくりました。積み木とお菓子の作品を囲み、みんなでクリスマスの雰囲気を味わいました。

毎年12月最後の活動は、色々と趣向を変えながらこの季節ならでは、クリスマスの雰囲気を楽しむ活動を行っています。以前からいるお子さんたちは、今年は何を作るのかな?と楽しみにしてくれている活動です。今回はサクサククッキーのツリー作りと積み木遊びでそのイメージを表現しました。

はじめに1週目に三角を描いた割りばしのような角材を取り出し、今日はこれで食べられる三角のお菓子を作ることを話すと、今回は食べられる三角と聞いて、何だろうやったねと嬉しそうな笑顔でお菓子作りが始まりました。
小麦粉と砂糖を袋に入れてシャカシャカと振ると楽しみながらふんわりと素材が混ざりました。マーガリンを練ってその粉を入れて混ぜて生地を作りました。感触や素材の変化を感じながら、少し?沢山!味見も楽しみながらも、美味しい、大きい、クッキーができるよう、こぼさないよう気をつけながら一生懸命作っていました。できた生地は型を使い粘土遊びの感覚で三角を模りました。「あ!ツリーだ。」できた形からイメージできたツリーに思い思いに飾りつけをし、ドキドキしながらオーブンに入れました。


クッキーを焼いている間は積木遊びです。

クリスマスをテーマに壁面に大きなツリーや教会など、自分のイメージを組み立てていきました。短時間での制作でしたが、子どもたちの手にかかるとあっという間にアトリエが積み木やテーマで統一された素敵な空間に変身しました。

そうしているうちにクッキーが焼きあがり、それぞれ作品にキャンドルを飾って、準備ができたらおやつの時間です。電気を消してろうそくやライトを灯すと、幻想的な雰囲気が広がりました。みんなの作品からなるアトリエならではのクリスマスの雰囲気を楽しんでいただけたのではと思います。


 

ロウの円錐オブジェ

造形 個人制作 2019年12月2週目
 
上から見ると円、横から見ると三角を感じる形・円錐のオブジェを、カラフルな液体のロウを使って、その性質や形体の変化を楽しみながら作りました。

始めに幼児クラスは「おっとっと」という言葉が楽しい絵本を読んだ後、「アトリエにもおっとっと!ってなっちゃうものがあるんだよ」と湯煎で溶かした液体状のロウを見せました。好きな色のロウを選んでトレーの上にスプーン一杯入れたら、おっとっと!とトレーを揺らしてまずロウの動きを楽しみました。親子クラスは先週遊んだ三角のモザイクと同じ形に固めたロウをしばらく触ってから、液体状のロウをトレーに入れて、そこに水も加えて液体の動きを体感しました。子どもたちは次第に固まるロウを不思議そうに触ったりしながら、冷めたら固まりで剥がせたりパキッと折れるロウの変化を嬉しそうに感じ取っていました。しばらく遊んで細かく折ったロウが溜まった頃に「おうちがあるんだよ」と円錐の型を見せると、子どもたちはそこにロウの欠片を入れていき、最後に溶かした白色のロウを注ぎ込みました。時間が経つにつれ固まったロウを最後に水の入ったトレーの中で取り出しました。円錐の形になったロウはどれも幻想的でとても綺麗でした。立てて置いた様子を「クリスマスツリーみたい」と見立ててくれる保護者の方もいました。


小学生クラスは始めにいろいろな方法で作った作品を見せて、それぞれどうやってできているか話し合いました。

「今日は型に好きな方法でロウを流し込んで円錐の形を作ってみよう」と伝え制作に入りました。
縞模様にしたい子は、入れたロウが固まる前に次の色を入れると色が混ざってしまうので、水につけて冷やしたり氷を当てたりと自分たちで工夫しながら、変化するロウを見たり触ったりしながら観察していました。また、待つ間にトレーに流し固めてははがしたり、ストローに入れるとどうかなと、試したりしているうちに出来たロウをまた円錐のほうに入れてみたりと、アイディアをどんどん広げている様子でした。固まったら水の中で型から取り出しました。みんなの試行錯誤が詰まった作品は同じ形でもどれも個性的な仕上がりで素敵でした。時間いっぱいロウと遊ぶ子どもたちが印象的な活動となりました。    


 

正三角形の色面構成

 親子幼児クラス 造形 集団制作小学生クラス 造形 個人制作 2019年12月1週目
 
正三角形の特徴を認識できるよう、意識した造形活動です。正三角形で遊んだり描いたりしながら、秩序ある形を組み合わせてできる模様を感じました。
 
最初にテーマである三角を遊びながら感じられるよう、正三角形のモザイクを正三角形の型に入れて遊びました。子どもたちは作りながら、どの辺を合わせてもぴったりくっつく様子や、色から作り出される模様作りを楽しんでいるようでした。小学生は更に2倍の菱形、3倍の台形と規則性ある形も使い型に入れました。形を交換してはその度できる新たな模様を、作るだけでなく互いに見せあいながら楽しんでいました。
 
しばらく遊んだあとはもっと大きい三角に表現しようと、大きな三角ダンボール板が登場しました。幼児クラスは大きな正三角形の中に書いてある正三角形の線に沿って割りばしを貼り、分割した三角に好きな色を塗り、みんなで作り上げていきました。はみ出さないよう一生懸命貼ったり塗ったり、自由に色を組み合わせたりとみんな夢中で没頭し、先ほどのモザイクのような世界がたちまち広がりました。最後にできた三角を貼り合わせると三角錐ハウスの完成です。出たり入ったり遊びながら自分たちの作品を楽しみました。
親子クラスは、幼児クラスより少し小さい三角を1人1枚表現しました。線に沿って貼る子や、自由に分割する子、色塗りを楽しむ子など、年齢によってそれぞれ響いた楽しみ方で三角と触れ合いました。


小学生クラスは、1人1枚の正三角形の板と、規則性ある長さの棒を数種類用意して、どう料理するかを子どもたちに委ねてみました。

どの子も並べては変え、じっくり分割構成に取り組んだり、組み合わせて絵を描いたりと、それぞれの方法で与えられた線を見事に使いこなし、その秩序の中で三角を個性的豊かに描いていました。そこに彩りが加わり、同じ形からじつにさまざまな世界観の作品が出来上がっていました。今回は自由に描くのではなく、秩序ある形を組み合わせることでできる、幾何学的な模様との出会いを経験しました。創意工夫の中で、新たな世界に触れられたのではないかと思います。 


 

割りばしのオブジェ

造形 個人制作 2019年11月3週目
 
シンプルな同じ線を組み合わせていくことで、複雑な形が表現できます。線を表した割り箸を使い、線の集合から面ができる様子を体感しました。
 
親子クラスははじめに制作素材の割りばしであそびました。先月からたびたび登場するへびさんにみたて、ごっこ遊びや形を作って見立て遊びをしたりして、素材と触れ合いながら、制作をはじめました。
幼児クラスは制作のイメージを感じられるよう、ゴムをかけて模様が描けるピンボードにカラー輪ゴムをかけて描いて遊びました。出来た模様は合わせ鏡を通して見て、更に広がって行く線の模様の世界を楽しんでいました。いろんな場所に鏡をずらしながら、ピンボードの模様を夢中になって見ている子どもたちを横目にこっそり、今度は割り箸を使って描いた作品を取り出し「これもきれいな素敵な模様だな…。」と言いながらのぞいてみていると、みんなすぐに気づいてよって来て「きれいな色、作りたい!」と関心を示し制作に移りました。見せた作品はカラフルな色の線で作られているのに、みんながもらったのは割りばしのままの色です。それではつまらないという事で、まずは割り箸をいろんな色に染めました。小瓶に入ったジュース(木材用の顔料を水で薄めたものです)に割り箸をつけてジュースを飲ませてあげると…あっという間にジュースの色に割り箸が染まっていきます。半分ずつ違う色にしてみたり、何色か重ねてオリジナルの色を作ってみたり…いつもとは違った彩色方法を存分に楽しんでいるようでした。


親子・幼児クラスでは線で模様ができる様子を楽しめるよう、染めた割り箸をベニヤ板の上に好きなように貼っていきました。

並べて貼る子や重ねて貼る子、またベニヤ板から大きく飛び出して貼る子など、それぞれの組み合わせにより、同じ線を組み合わせから、個性ある作品がたくさん出来上がりました。
小学生クラスでは土台は使わず、割り箸同士をつなげて作品をつくっていきました。割り箸同士の接点
が斜めにならないように高さ合わせをしながら貼っていくのが少し難しかったようですが、それぞれ試行
錯誤しながら立体的なものや複雑な形、具象的なものまで、単純な線だけで見事に作り上げていました。


 

いろいろな道具で描く

 親子幼児クラス 造形 集団制作 2019年11月2週目
 
季節感のある色の絵の具、いろんな道具を使い、大きい紙にみんなで描きました。それぞれが描く色や模様が折り重なり、変化する様子を楽しみました。
 
幼児は始めに「いろいろばあ」という言葉で色んな色の絵の具が飛び出す絵本を読みました。「みんなもいろいろばあを、しちゃおうか!」とまずは机いっぱいに大きな紙を広げ、絵の具を塗るのに使う道具をみせました。いつもの筆や刷毛と違い今回使うのは、料理用のフライ返しやゴムベラ、スポンジヘラやスキージーなどいろいろなヘラです。子どもたちに見せるとそれぞれ気になる道具を触りながら確かめながら、1番最初に使いたいヘラを選んでいました。使う道具が決まったところで紙に絵の具を垂らすと、みんな勢い良くすぐさまヘラで触ったり伸ばしたりし始めました。筆と違って薄く伸ばしたりペタペタ塗りつけられるヘラは新鮮だったようで、集団制作でしたがそれぞれがじっくりと集中して取り組んでいました。また、色んな色を重ねてしばらくしてから絵の具を削ると、下から最初に使った色が出てくる楽しみもあり、中にはそれを「懐かしい色を発掘!」と嬉しそうに報告し合いながら発掘作業に勤しむクラスもありました。その後、先ほどの絵の具と同系色のモザイクを組み合わせてそれぞれ模様を作りました。最後に両方を壁に飾って改めて鑑賞すると、集団制作の作品は深く混ざりあった色の絵の具が幾重にも塗りつけられて重厚感があり、それがモザイクの作品と引き立て合って一体となった様はとてもかっこよかったです。


親子も同じ絵本を読んでから、まずたんぽに絵の具をつけて大きな紙にポンポン跡をつけました。

その後球のローラーをコロコロ走らせて線状の跡をつけたり、球そのものに絵の具を付けて転がしたりしました。そのうちみんなも動きたそうな様子が見えたので、紙を置いていた机を坂にしました。子どもたちは自分に絵の具をつけて紙の上を歩いたり、ボールを転がしたり、絵の具を流したりと、それぞれ夢中になれる遊びをみつけて最後まで各々のやり方で絵の具遊びを楽しんでいる様子でした。終わるころには大きな紙に秋らしい色が縦横無尽に広がって、その無作為な美しさが親子クラスらしい素敵な雰囲気だなと思いました。


 

キャンバスアート

 小学生クラス 造形 集団制作 個人制作 2019年11月1・2週目
 
自分の描きたいものを躊躇せず、くり返し試行錯誤して描けるよう、2週続けて1枚のキャンバスに描きました。下塗りから始まり、1つの面がどんどん変化していく様子をその都度感じながら、それぞれのペースで描きました。
 
まずはみんな気になる先月作った風船の作品を見ることにしました。ふわわだった毛糸は固まって、みんなの手によってそれぞれの形が出来ていました。風船の空気を抜いて取り出すと、球状になった子は転がしてみたり嬉しそうに眺めたり、それぞれ自分の作品に愛着を持って接しているように感じられました。
風船の作品が無事に完成したところで、改めて今回の活動を始めました。最初に「いろ、いきてる!」という絵本を読んでから今回使うキャンバスを見せました。そして「キャンバスに描く前にみんなで大きい紙にいろいろ試してみよう」と伝えてから、色んな形のヘラを使って絵の具を触ってみることから始めました。子どもたちはヘラを度々交換してそれぞれの特性を確かめながら夢中になって絵の具を伸ばしたり削ったり黙々と取り組んでいました。そうして紙が破けそうになるまでやり込んでから、いよいよキャンバスに向かいました。絵の具の定着を良くするために下地材のジェッソを塗ったところで、だいたいのクラスは1週目の活動が終わりました。


2週目は1色選んでキャンバスに塗ってみるところから始めました。

いつもの紙と違って水で濡らしても破けず雑巾で擦ると絵の具が拭きとれる本格的なキャンバスに、子どもたちはいい緊張感をもらっているように感じました。モチーフのない絵画でしたが、一人一人キャンバスという世界に向き合っていろんな道具を使ったりほかの色を加えていくうちに自分が描きたいものを見つけて表現したり、興味を持ったやり方で試行錯誤を繰り返しながら追及していました。完成した作品を見るとその子らしさが見事に表れている作品が多い一方で、意識的にいつもとは違う雰囲気に仕上げている子もおり、子どもたちの新たな一面が見られた活動になりました。


 

毛糸のコラージュ画

 親子幼児クラス 造形 個人制作 2019年11月1週目
 
同じような形状素材を繰り返し使うことで、イメージが広がっていきます。先月のロープに続けて毛糸を使い、様々な模様ができることを体感しました。
 
始めに毛糸を1本取り出して見せました。前回蛇に見立てたロープで遊んだ流れを感じたようで、子どもたちはそれだけで「蛇だ!」と喜び興味を示し、一人一人にそれぞれ毛糸を渡すとすぐに遊び始めました。机の上でいろんな形を作る子もいれば、腕に巻きつけたり頭に乗せてみたり、しだいに席を立って毛糸を投げたりくるくる回したり体を使って遊ぶ子もいて、それぞれが思い思いに毛糸と触れ合っているようでした。
しばらく遊んでいると、今度は色とりどりの毛糸の蛇がやって来ました。「好きな蛇さんを連れてっていいよ。」と伝えると、親子クラスの子はすぐ好きな色に飛びつき、幼児クラスの子は、色々な毛糸の中から好きな色をじっくり選んでいました。選んだ毛糸を入れるのは、板目紙のお部屋です。「お部屋を綺麗にしてから、蛇さんを入れよう。」と紙をボンドの色水で塗りました。重ねれば重ねるほど、どんどん色が混ざる様子が楽しいようで、「綺麗!」「虹みたい」と、紙の上が色だらけになっても飽きずに塗っていました。


そうして綺麗になった紙の上に毛糸を乗せたら「蛇さんにもっとごはんをあげよう」と色のボンド水を更に塗り重ねました。

蛇を好きな形にしたい子は、置いた蛇が動かないようにじっくり丁寧に塗り重ねていました。中には「色を付けたら蛇の色と混ざった!」と毛糸の色の変化に気づく子もいて、その様子を楽しみながら色を乗せる姿に驚かされました。一方、筆で元気よく塗ると、蛇がどんどん動きます。その様子を楽しみ、乗せては動かし、遊びながら塗り重ねる子もいました。親子クラスではフォークを使い毛糸をすくってみたり、ボンド水をわざとこぼしてみたり、存分に遊びを楽しみながら作品が仕上がっていきました。
そうやって遊んだり、考えたりと、それぞれの向き合い方でもって線の変化を味わいながら、気が付いたら色とりどり・様々な形の線で構成された美しい世界観の作品が出来上がっていました。  


 

線のフロッタージュ/毛糸で作るオブジェ

親子幼児クラス 造形 集団制作/小学生クラス 造形 個人制作 2019年10月3週目
 
ロープや毛糸、ひも状の長い素材を使い、それぞれのクラスに合わせた内容で遊んだり描いたり制作しながら、線からできる作品つくりを経験しました。
 
幼児・親子クラスはロープを使い、フロッタージュという技法で線の模様をみんなで描きました。初めに紐とつながる絵本を読みました。「アトリエにも長い紐あるかな?」子どもたちは棚から出ているゴム紐を見つけると嬉しそうに引っ張り出して早速飛んだり、潜ったり…。そして次々と見つけたゴム紐の先を反対側の壁に固定すると部屋中に交差し迷路のようです。ヘビに見立ててロープも出すと、ヘビと一緒にくぐったり、飛んだり、ゴム紐に掛けたり結んだり、子どもたちによって紐遊びはどんどん展開していきました。
そうしてたくさん遊んでから、「ヘビさんたちが疲れたみたいだから寝かせよう」とみんなでロープのヘビを好きなポーズで机のベッドに寝かせ、「お布団をかけよう」と白い布をみんなでかけて固定しました。そしてローラーに絵の具をつけて布の上をコロコロ転がすと、さっき寝かせたヘビの模様が浮かび上がりました。子どもたちは自分で作った形を擦り出したり、手足に絵の具をつけてその色や感触を楽しんでいました。最後に全体を見ると、沢山の不思議な形が組み合わさって大きな模様が出来上がりました。


小学生は毛糸をいろんなものに巻く絵本を読んでから作品を見せて、それをどうやって作ったかみんなで考え、導き出してから取り掛かりました。

まず風船を作りたい大きさに膨らませて遊んでから、最後毛糸を外しやすくするために風船にハンドクリームを塗りました。そして7色の毛糸の束から好きな色を10本選んで水で薄めたボンドに潜らせて風船に巻き付けました。球体に毛糸を巻くというちょっと難しい作業でしたが、子どもたちは手をベタベタにさせつつも色や巻き方にこだわりながら一生懸命作っていました。
1週間の活動が終わると控室の天井はみんなの作品が並び、とてもカラフルで賑やかな雰囲気になりました。次回風船を取り出すと一体どうなるのか…?その時のみんなの反応も気になるところです。


 


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