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活動報告 2019年6月

大きな三角オブジェ

造形 集団制作 2019年6月3週目
 
大きい四角いダンボールを使って三角柱を作りました。
みんなでおもいっきり遊んだり、描いたりしながら、全身で四角と三角の関係性を感じました。

はじめに「ぼくはしかく」という絵本を読んでから、小さな四角いダンボール板を見せました。その板を3等分して2か所折り、端を組み合わせると三角のトンネルが出来ました。四角と三角のつながりを伝えてから「今日はこれで遊びたいな。」と話すと、子どもたちは「くぐれない!」「小さい!」とそれぞれ反応を示し「じゃあどうやってみんなで遊ぼう?」と考えているところに、大きなダンボール板が登場しました。
子どもたちは自分たちより大きなそのダンボール板に、驚いたり逃げたり突進したりと興味津々な様子でした。みんなで持ち上げると3枚重なっていた板が広がり、先ほどと同じ三角形のトンネルになりました。幼児は何度もトンネルをくぐったり、お家に見立ててごっこ遊びをしたりと、とことん遊びこみました。親子と小学生はさらにボールを組み合わせて、玉入れしたりかくれんぼしたりとたっぷり遊んでいました。


そうして十分遊んだあとに素敵なトンネルにしちゃおうと新しい板を見せました。

親子はそれぞれのペースで出来るように1人1枚のダンボール板を、幼児と小学生は1人では作れない大きなものを集団で作り上げる経験が出来るよう大きなダンボール板をみんなで使いました。白い絵の具をバシャッと垂らすと、みんな一瞬びっくりした様子でしたが、筆を見せるとすぐにその絵の具をのばして塗り始めました。全体が白くなると「ほかの色も塗りたい」という声が上がり始め、全員にそれぞれ使いたい色を聞いて、それを順番に重ねていきました。自然と足や手で塗りたくる子も多く、「ゾンビだ~」と笑いながら滑り回るクラスもありました。そうして心ゆくまで楽しんだ後、みんなでそれをトンネルにしました。切込みの部分を内側に曲げると複雑な三角トンネルになっていきました。クラスごとに違う雰囲気の新鮮な配色のトンネルが出来上がり、最後にまたそれで遊びました。みんなでおもいっきり遊ぶ、描く楽しさを体験できたようです。どのクラスも、最初から最後まで夢中で遊ぶ子どもたちの姿が印象的でした。


 

杏仁豆腐

料理 個人制作 2019年6月2週目
 
四角い棒寒天を使って、今の季節に合ったお菓子、杏仁豆腐を作りました。
素材の感触や変化を感じながら、実験感覚で料理の活動を楽しんでみました。

はじめになんでも箱を通すと四角になっちゃう『かっくんこ』という絵本を読んで、活動のイメージを伝えました。「今日のお料理は、かっくんこ!」と素材の棒寒天を見せました。あまりなじみのない素材に子どもたちは興味を示して触ったり、かじったりしながら考えていました。そこに水につけておいた柔らかくなったものを見せるとさらに好奇心が広がったようでした。「なんだろう?」と想像しながら寒天を小さくちぎって水の入ったお鍋に入れました。冷たくて、ぐにゃぐにゃしているのを嬉しそうに触る子やドキドキしながら触る子など、それぞれに素材を感じいろんな反応をしながらちぎっていました。
できたお鍋を、良く見ていないと変身しちゃうかもと伝えて火にかけると、だんだんと湯気がでてきてお水が動きだしました。焦げちゃうかもと心配する子もいて、美味しくできるよう協力しながら混ぜました。混ぜることに集中していたので、少ししていつの間にか入れたはずの寒天がいなくなっていることに気づきました。幼児や親子クラスの子は不思議そうに、溶けたとわかる小学生もマジックだと楽しんでいました。

寒天を煮詰めている間に、他の材料を味見しながら1人ずつ混ぜあわせてお鍋にいれてまた混ぜて、できたものを型に入れて氷水で冷やして固め、型からそっとはずします。液体を入れたはずの流し型から固体の杏仁豆腐を取り出すときは、何度も経験していてもドキドキする瞬間です。子どもたちも真剣なまなざしで見つめ、固まった杏仁豆腐がでてくると、歓声が沸きました。杏仁霜や牛乳、練乳など美味しい、苦手と味やにおいの感じ方はそれぞれ違いましたが、美味しいかっくんこを作ろうという気持ちは同じで、固体が液体、液体が固体へと素材の変化を興味深く味わいながら、1つ1つの工程を丁寧に取り組んでいました。


 

木端の塔

造形 個人制作 2019年6月1週目
 
前回集団で取り組んだ積み木あそびの経験を、今回は木端を使いそれぞれ自由に制作しました。単純な形の組み合わせから多様な作品ができました。

親子幼児クラスは、最初に木端で遊びました。素材を見せると「積み木だ!」という声が瞬間あがりましたが、すぐに形がそれぞれ違うことに気づきました。色々な木端のセットの中から1つ好きなものを選び、遊んでいいことを話すと「沢山あって迷っちゃうなあ」と悩みながらも、楽しそうに選んでいる姿が印象的でした。ひたすら縦に積む子、大きい順に横に並べる子、沢山の木端を組み合わせて大きな四角を作る子、具象的な形を作る子、見立て遊びをする子など、それぞれが色々な楽しみ方をして遊んでいました。
続いて「木端のおうちに集めて持って帰っちゃおう」と、大きな角柱のついた板の土台を見せると、板の上の大きな角柱の上や周りに、先程のいろいろな木端を乗せたり横に並べたりし始めました。そうして遊びを楽しんでいるうちに、土台の大きな角柱が軸となって、いつのまにか立体的な形ができていきました。さらに彩色もできることを伝えると、子どもたちは早く塗りたくて仕方がないという様子で絵の具を取りに行き、それぞれ好きな色を自由に彩色し、個性豊か作品ができあがりました。


小学生クラスは、経験を活かし自由に作品づくりができるよう、木端や大きな土台となる角柱も、1つ1つすべて自分で選びました。
 
作りたい形をイメージしている人が多かったため、四角だけを使って想像する形を作り上げるのに、色々な木端を物色して大きさや形や安定性などを確かめ、組み合わせてみてはこわしてと繰り返しながら、四角い素材とじっくり向き合っているようでした。完成した作品は、四角だけで構成された作品であるという点は共通していても、それぞれの個性が前面に押し出されたものとなりました。
どのクラスも、遊びや試行錯誤などといった、それぞれに合ったやり方を通じて、四角という形の特性を感じながらじっくりと作品づくりを楽しんでいたようでした。


 

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