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ブログ 平面造形: 2019年10月

線のフロッタージュ/毛糸で作るオブジェ

親子幼児クラス 造形 集団制作/小学生クラス 造形 個人制作 2019年10月3週目
 
ロープや毛糸、ひも状の長い素材を使い、それぞれのクラスに合わせた内容で遊んだり描いたり制作しながら、線からできる作品つくりを経験しました。
 
幼児・親子クラスはロープを使い、フロッタージュという技法で線の模様をみんなで描きました。初めに紐とつながる絵本を読みました。「アトリエにも長い紐あるかな?」子どもたちは棚から出ているゴム紐を見つけると嬉しそうに引っ張り出して早速飛んだり、潜ったり…。そして次々と見つけたゴム紐の先を反対側の壁に固定すると部屋中に交差し迷路のようです。ヘビに見立ててロープも出すと、ヘビと一緒にくぐったり、飛んだり、ゴム紐に掛けたり結んだり、子どもたちによって紐遊びはどんどん展開していきました。
そうしてたくさん遊んでから、「ヘビさんたちが疲れたみたいだから寝かせよう」とみんなでロープのヘビを好きなポーズで机のベッドに寝かせ、「お布団をかけよう」と白い布をみんなでかけて固定しました。そしてローラーに絵の具をつけて布の上をコロコロ転がすと、さっき寝かせたヘビの模様が浮かび上がりました。子どもたちは自分で作った形を擦り出したり、手足に絵の具をつけてその色や感触を楽しんでいました。最後に全体を見ると、沢山の不思議な形が組み合わさって大きな模様が出来上がりました。


小学生は毛糸をいろんなものに巻く絵本を読んでから作品を見せて、それをどうやって作ったかみんなで考え、導き出してから取り掛かりました。

まず風船を作りたい大きさに膨らませて遊んでから、最後毛糸を外しやすくするために風船にハンドクリームを塗りました。そして7色の毛糸の束から好きな色を10本選んで水で薄めたボンドに潜らせて風船に巻き付けました。球体に毛糸を巻くというちょっと難しい作業でしたが、子どもたちは手をベタベタにさせつつも色や巻き方にこだわりながら一生懸命作っていました。
1週間の活動が終わると控室の天井はみんなの作品が並び、とてもカラフルで賑やかな雰囲気になりました。次回風船を取り出すと一体どうなるのか…?その時のみんなの反応も気になるところです。


 

チェーンの版画

造形 個人制作 2019年10月2週目
 
粘土、金属のチェーンや墨、いろんな素材の感触に触れながら組み合わせて版画を作りました。作るだけでなくできた模様を鑑賞して楽しみました。
 
最初にいろいろな野菜の背中の模様が描いてある絵本を読みました。「アトリエにも背中を見てほしい蛇さんが来ているよ」といろいろな種類のチェーンを見せると、アトリエでは初めて登場した素材に、子どもたちは興味津々の様子でした。まずは蛇さんを寝かせるための柔らかいベッドを作ろう!とベニヤ板のベッドと粘土の布団を見せると、早く蛇さんを寝かせてあげたいのか、どの子も一生懸命ベニヤ板に粘土を敷き詰め始めました。みんな予想以上に作業に没頭しているようで、「蛇さん寝られるかな?」と敷きかけの粘土にチェーンを置いては「まだ寝られない!」と新しい粘土を夢中で敷き詰めている子もいました。
そうして敷き詰めた粘土の上にチェーンを埋めたら「蛇さん寝たから夜にしよう」と、ローラーを使って墨汁を全面に塗りました。最後に、お布団に見立てた手ぬぐいをその上にかぶせて手でこすると、チェーンの模様が浮かび上がってきます。だんだんと模様が出てくる様子に「蛇さんいた!」と子どもたちは表情を輝かせ、「船がある!」などの形探しも楽しみつつ、浮き出た模様の不思議な雰囲気を味わいました。


小学生クラスも、同様の絵本をクイズ形式で楽しんだ後「じゃあこれはなんだ?」と模様が映し出された作品を先に見せ、どんな素材をどのようにして出来上がったものなのかを考えながら作っていきました。

さらに墨汁による版画の後、色をつけたい子は、霧吹きを使って彩色もしました。同じ素材を使っていても、チェーンの並べ方や彩色で雰囲気が変わり、それぞれ不思議な雰囲気の作品に仕上がりました。
終わった後は、使った粘土を利用して粘土遊びもしました。実験感覚でこねたりちぎったり、思い思いの形を作ったりと、それぞれが自由な発想のもと粘土との触れ合いを楽しんでいるようでした。

チェーンという硬い素材と、粘土という柔らかい素材の感触を味わいつつ、存在感のある素材が平面に映し出されることにより、さらにまた違った雰囲気になることの不思議さを感じられた活動になりました。



 

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