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活動報告 平面造形: 2019年11月

いろいろな道具で描く

 親子幼児クラス 造形 集団制作 2019年11月2週目
 
季節感のある色の絵の具、いろんな道具を使い、大きい紙にみんなで描きました。それぞれが描く色や模様が折り重なり、変化する様子を楽しみました。
 
幼児は始めに「いろいろばあ」という言葉で色んな色の絵の具が飛び出す絵本を読みました。「みんなもいろいろばあを、しちゃおうか!」とまずは机いっぱいに大きな紙を広げ、絵の具を塗るのに使う道具をみせました。いつもの筆や刷毛と違い今回使うのは、料理用のフライ返しやゴムベラ、スポンジヘラやスキージーなどいろいろなヘラです。子どもたちに見せるとそれぞれ気になる道具を触りながら確かめながら、1番最初に使いたいヘラを選んでいました。使う道具が決まったところで紙に絵の具を垂らすと、みんな勢い良くすぐさまヘラで触ったり伸ばしたりし始めました。筆と違って薄く伸ばしたりペタペタ塗りつけられるヘラは新鮮だったようで、集団制作でしたがそれぞれがじっくりと集中して取り組んでいました。また、色んな色を重ねてしばらくしてから絵の具を削ると、下から最初に使った色が出てくる楽しみもあり、中にはそれを「懐かしい色を発掘!」と嬉しそうに報告し合いながら発掘作業に勤しむクラスもありました。その後、先ほどの絵の具と同系色のモザイクを組み合わせてそれぞれ模様を作りました。最後に両方を壁に飾って改めて鑑賞すると、集団制作の作品は深く混ざりあった色の絵の具が幾重にも塗りつけられて重厚感があり、それがモザイクの作品と引き立て合って一体となった様はとてもかっこよかったです。


親子も同じ絵本を読んでから、まずたんぽに絵の具をつけて大きな紙にポンポン跡をつけました。

その後球のローラーをコロコロ走らせて線状の跡をつけたり、球そのものに絵の具を付けて転がしたりしました。そのうちみんなも動きたそうな様子が見えたので、紙を置いていた机を坂にしました。子どもたちは自分に絵の具をつけて紙の上を歩いたり、ボールを転がしたり、絵の具を流したりと、それぞれ夢中になれる遊びをみつけて最後まで各々のやり方で絵の具遊びを楽しんでいる様子でした。終わるころには大きな紙に秋らしい色が縦横無尽に広がって、その無作為な美しさが親子クラスらしい素敵な雰囲気だなと思いました。


 

キャンバスアート

 小学生クラス 造形 集団制作 個人制作 2019年11月1・2週目
 
自分の描きたいものを躊躇せず、くり返し試行錯誤して描けるよう、2週続けて1枚のキャンバスに描きました。下塗りから始まり、1つの面がどんどん変化していく様子をその都度感じながら、それぞれのペースで描きました。
 
まずはみんな気になる先月作った風船の作品を見ることにしました。ふわわだった毛糸は固まって、みんなの手によってそれぞれの形が出来ていました。風船の空気を抜いて取り出すと、球状になった子は転がしてみたり嬉しそうに眺めたり、それぞれ自分の作品に愛着を持って接しているように感じられました。
風船の作品が無事に完成したところで、改めて今回の活動を始めました。最初に「いろ、いきてる!」という絵本を読んでから今回使うキャンバスを見せました。そして「キャンバスに描く前にみんなで大きい紙にいろいろ試してみよう」と伝えてから、色んな形のヘラを使って絵の具を触ってみることから始めました。子どもたちはヘラを度々交換してそれぞれの特性を確かめながら夢中になって絵の具を伸ばしたり削ったり黙々と取り組んでいました。そうして紙が破けそうになるまでやり込んでから、いよいよキャンバスに向かいました。絵の具の定着を良くするために下地材のジェッソを塗ったところで、だいたいのクラスは1週目の活動が終わりました。


2週目は1色選んでキャンバスに塗ってみるところから始めました。

いつもの紙と違って水で濡らしても破けず雑巾で擦ると絵の具が拭きとれる本格的なキャンバスに、子どもたちはいい緊張感をもらっているように感じました。モチーフのない絵画でしたが、一人一人キャンバスという世界に向き合っていろんな道具を使ったりほかの色を加えていくうちに自分が描きたいものを見つけて表現したり、興味を持ったやり方で試行錯誤を繰り返しながら追及していました。完成した作品を見るとその子らしさが見事に表れている作品が多い一方で、意識的にいつもとは違う雰囲気に仕上げている子もおり、子どもたちの新たな一面が見られた活動になりました。


 

毛糸のコラージュ画

 親子幼児クラス 造形 個人制作 2019年11月1週目
 
同じような形状素材を繰り返し使うことで、イメージが広がっていきます。先月のロープに続けて毛糸を使い、様々な模様ができることを体感しました。
 
始めに毛糸を1本取り出して見せました。前回蛇に見立てたロープで遊んだ流れを感じたようで、子どもたちはそれだけで「蛇だ!」と喜び興味を示し、一人一人にそれぞれ毛糸を渡すとすぐに遊び始めました。机の上でいろんな形を作る子もいれば、腕に巻きつけたり頭に乗せてみたり、しだいに席を立って毛糸を投げたりくるくる回したり体を使って遊ぶ子もいて、それぞれが思い思いに毛糸と触れ合っているようでした。
しばらく遊んでいると、今度は色とりどりの毛糸の蛇がやって来ました。「好きな蛇さんを連れてっていいよ。」と伝えると、親子クラスの子はすぐ好きな色に飛びつき、幼児クラスの子は、色々な毛糸の中から好きな色をじっくり選んでいました。選んだ毛糸を入れるのは、板目紙のお部屋です。「お部屋を綺麗にしてから、蛇さんを入れよう。」と紙をボンドの色水で塗りました。重ねれば重ねるほど、どんどん色が混ざる様子が楽しいようで、「綺麗!」「虹みたい」と、紙の上が色だらけになっても飽きずに塗っていました。


そうして綺麗になった紙の上に毛糸を乗せたら「蛇さんにもっとごはんをあげよう」と色のボンド水を更に塗り重ねました。

蛇を好きな形にしたい子は、置いた蛇が動かないようにじっくり丁寧に塗り重ねていました。中には「色を付けたら蛇の色と混ざった!」と毛糸の色の変化に気づく子もいて、その様子を楽しみながら色を乗せる姿に驚かされました。一方、筆で元気よく塗ると、蛇がどんどん動きます。その様子を楽しみ、乗せては動かし、遊びながら塗り重ねる子もいました。親子クラスではフォークを使い毛糸をすくってみたり、ボンド水をわざとこぼしてみたり、存分に遊びを楽しみながら作品が仕上がっていきました。
そうやって遊んだり、考えたりと、それぞれの向き合い方でもって線の変化を味わいながら、気が付いたら色とりどり・様々な形の線で構成された美しい世界観の作品が出来上がっていました。  


 

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